2022年10月 3日

撮った!

 富士山が初冠雪したならば、写真を撮ろう!
毎年、夏が終わる頃に思う。
が、しかし、なかなかうまくいかない。
年にいちどきりのチャンスを幾度も逃している。
初冠雪を撮ろうとしたら、富士山が雲に隠れてしまったり、
写真と撮ろうとした時には、もう雪は消えていたり、
初冠雪そのものを見逃してしまった年もあったな~。
何度、地団駄を踏んだことか・・・・・
数え切れない・・・・・


 今年こそは、今年こそは、今年こそは・・・・・
撮り逃すまい!
毎朝、毎朝、毎朝、身構えた。
残暑が続いたからといって、富士山頂も暑いとは限らない。
麓が雨でも富士山頂は雪かもしれない。
油断大敵。
とにかく、とにかく、とにかく、
朝、目覚めたならば、まず富士山の方向を見よう。

 9月に入って続けてふたつ台風が襲来した。
雨がうんざりするほど降り続いた。
富士山は何日も何日も雲の向こう側にあった。
麓の町はかなり涼しかった。
もしかしたら、この間、富士山頂に雪が降って、
初冠雪を見逃してしまうのか・・・・・・。
ローカルニュースをこまめに見聞きした。
新聞の県内板記事をなめ回すように熟読した。
富士山初冠雪のとの話題はなかった。
ちょっとホッとした。

 台風が去った最初の晴天、富士山に雪はなかった。
いつ初冠雪をするのか。
いいかげん身構え続けることに疲れた朝、

Cimg9799

富士山が初冠雪していることに気がついた。
最初、夢かと思った。
目をこすってみた。
雪は確かに富士山頂にあった。


「やった~!」
思わず叫んだ。 
デジカメ片手に外へ飛び出した。

 やっと、やっと、やっと、撮れた・・・・・
何年越しかの思いがようやく叶った。
胸が熱くなった。
鼻歌交じりに足取り軽く家に戻った。

 富士山が初冠雪した。

 麓の秋が深まりゆく。

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2022年9月30日

そろそろかな

 そろそろかな、そろそろかな、そろそろかな・・・・・
1日に何度も目が行く。

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 我が家の金木犀が花の時期を迎えようとしている。
ムクゲの木が花の時期を終え、
少し寂しくなった庭が、今また輝き始める。

 どれがいちばん最初に開花するのか、
金木犀の木は蕾がびっしりだ。

 蕾を見るとワクワクする。
蕾を見ると笑顔になる。
蕾を見ると誰かに知らせたくなる。
蕾を見るとポジティブになる。
蕾を見ると、蕾を見ると、希望が湧く。

 金木犀が咲いたならば、庭に出る回数を増やそう。
金木犀が咲いたならば、じっくり眺めよう。
金木犀が咲いたならば、鼻を近づけ香りを堪能しよう。
金木犀が咲いたならば、写真をいっぱい撮ろう。
金木犀が咲いたならば心を研ぎ澄まそう・・・・・・。

そろそろかな、そろそろかな、そろそろかな・・・・・
1日に何度も目が行く。

 

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2022年9月28日

晴天の空

 東の窓から朝日が差し込んだ。
久々の晴天の朝だ。
目が完全に覚めた。
気だるさが吹き飛んだ。
体中の細胞という細胞が蘇った。
気持ちが良い~・・・・・素直に思った。

 やがて夜がに明けた。
東、西、南、北。
どちらの方向を向いても空は真っ青だ。
木々が青空に映えた。
家々の屋根が青空に映えた。
電柱が、電線が青空に映えた。

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 青空に映える雄大な富士。
美しい~・・・・・胸が熱くなった。
描きたいって思った。
何か綴りたいって思った。
今視界にあるすべてを誰かに伝えたいって思った。


 青空仰ぎ深呼吸した。
空気にも味があることを実感した。

 生きていてよかった~・・・・・
心の底から思った。

 

 



 

 

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2022年9月26日

最終・・・・・

 ムクゲの木が花の時期を終えようとしている。

 ただいま、ムクゲの木には数輪の花が咲いている。
蕾も数個あるにはあるが、どれも蕾のまますでに枯れかかっている。
おそらく開花しないだろう。
今咲いている数輪が最終だ。
空を仰ぐようにして咲いている花弁。
葉っぱの影に隠れるように咲いている花弁。
写真を撮るのが不可能なくらい高い位置に策花弁。
それぞれだ。
いつ咲いたのか。
たぶん、風雨の最中に開花したと思われる・・・・・

 今ある数輪は、台風14号の風雨に耐えた・・・・・。

 台風が去った後も、お日様はなかなか姿を現してくれなかった。
このまま、お日様の光を浴びないまま花の時期を終えてしまうのか、
残念に思っていた矢先、日が差した。
今にも陰りそうな弱々しい日差しだが、
お日様の日差しには違いない。
デジカメ片手に外へ飛び出した。

Cimg9792

 


空を仰ぐように咲いている花弁が、光り輝いて見えた。

 「よかったね、お日様の日差しを浴びることが出来て。」
誇らしげにさえ見える花弁にゆうきは語りかけた。

 予想通り、日はすぐに陰った。

 次の日、花は目に見えて勢いをなくした。

 ムクゲの木が花の時期を終えようとしている。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2022年9月23日

台風一過

 台風一過、青空が広がると思いきや、曇り空だった。
台風一過、暑さがぶり返すと思いきや、肌寒かった。
台風一過、富士山を撮ろうかと思いきや、富士山は雲の向こう側にあった。

 青空を期待した。
秋特有の高い空を、澄んだ空を仰ぎたかった。
期待は裏切られた。
今週末にはまた雨が降るとの予報だ。
青空が広がるのはいつになるのだろう・・・・・・。

 フェーン現象・・・・・・
台風が去ったら、暑さが戻ってくるだろうと覚悟していた。
台風が来る前、何日も前から覚悟していた。
「ハッ、ハッ、ハクション!」
台風が去ってすぐの夜中、自分のくしゃみで目覚めた。
寒いって思った。
慌てて毛布にくるまった。
覚悟は肩すかしに終わった。

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富士山は、もう何日雲に覆われているのだろう。
朝昼晩と、1日に何度も確認しているが、いっこうに姿を現さない。
台風が近づく前の富士山は、雪のない夏富士だった。
富士の麓はかなり涼しい。
富士山頂はさらに気温が低いだろう。
ひょっとしてひょとすると富士山頂は雪?
富士山が姿を現すのはいつだろう。
初冠雪をぜひ撮りたい。
今か今かと身構えている。


 

 

 

 

 

 

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2022年9月21日

お天気雨

 嵐の前の静けさ・・・・・
は、土曜、日曜、月曜の朝と2日間以上も続いた。
台風の動きののろさにうんざりした。

 雨風が強まったのは一昨日のお昼過ぎのこと。
日差しがあるのに、雨が降っている・・・・・・
お天気雨だ。
灰色の雲と白い雲と青空と、空模様は面白いほど複雑だった。

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 風は生暖かった。
どこに潜んでいるのだろう。
雨足が少し弱まると、
野鳥の鳴き声が聞こえた。
土と草と水の匂いがした
虹を探したけれど見つからなかった。

 風雨のピークは今から・・・・・
天気予報で伝えていた。

 不安が増した。

 さっさと過ぎ去ってくれないか。
何の爪痕も残さず・・・・・。
天気図の台風を恨めしげに見つめた。

 

 

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2022年9月19日

嵐の前の静けさ

 令和4年9月17日。
あさのうち午前6時頃までは富士山がはっきりくっきり見えていた。
風もなく穏やかで、本当に台風が近づいているのかと疑わしく思った。
30分ほど経って、ふと窓の外を見ると、富士山は雲にすっぽりと覆われていた。
いつの間に・・・・・・
空全体を眺め回して、雲の流れが早いと感じた。

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 昼過ぎ、また、空全体を眺め回した。
灰色の雲と白い雲とまだらな空だった。
風はなかった。
普段の曇天の日と何ら変わりはない。
本当に台風が近づいているのだろうか、
朝と同じことを思った。

 これぞ嵐の前の静けさか・・・・・。

 お外の状況とは裏腹に、気持ちはちっとも落ち着かなかった。
時間の流れを遅く感じた。

 雨はいつ降り出すのか。
どのくらいふるのか。
風速は果たして・・・・・・


 台風14号よ
頼むからどこかへ去ってくれ!
願ったところでどうしようもないことはわかっている。
でも、願わずにはいられなかった。

 

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2022年9月16日

残暑

 暑い~・・・・・
目が覚めて、まず最初に思った。
今、何時だろう・・・・・
スマホで時間を確かめたら、午前3時29分だった。
あと6分でアラームが鳴る。
起きる時間だ。
はぁ~・・・・・
深いため息をついた。
あまりよく眠れなかった・・・・・
今年の夏、何度寝苦しい夜を過ごしただろう。
一昨年よりも去年、去年よりも今年。
年々増えているように感じる。
夜が寝苦しいと、昼間が辛い。

Cimg9782 ·

暑い~・・・・・
ゴミステーションに行った帰り道、
青空に映える雪のない富士山を見て思った。
何でこんなに暑いんだ?
太陽サンサン。
風は吹いていない。
寒の戻りならぬ、暑さの戻りが身に堪える。

自分の汗の臭いに辟易する。
1年のうち、暑くも寒くもなくちょうどいい日ってあまりない気がする。
はぁ~・・・・・
またため息が出た。


台風が近づいている。
台風そのものも、もちろん気になるが、
台風が去った後のことも気になる。
また暑くなるのだろうか。

はぁ・・・・・
何度目のため息だろう・・・・・。

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2022年9月14日

朝の月

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 「おぉ~!月が綺麗だね~。」
出勤時、彼が言った。
車の真正面、
西の空にまん丸のでっかい月があった。
「ホント、綺麗・・・・・」
感嘆のため息が漏れる。

 眠気が吹き飛んだ。
憂鬱さが緩和された。
空と月と地上と。
あまりに幻想的で、
あまりに神秘的で、
あまりに美しくて、
泣きたくなった。

 月を目にしつつ、彼は車に乗り込んだ。
月を横目に、ゆうきは彼の車を見送った。

 時は待ってはくれない・・・・・。
今日がお休みだったら、もう少しゆっくり月を堪能できたのに。
過ぎゆく時を少し恨めしく思った。

 早朝のお月見
つかの間のお月見。

 

 十五夜の次の朝のことであった。



 

 

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2022年9月12日

車窓より

 「あっ!虹だ!」
またしても最初に見つけたのは彼だった。
ショッピングモールへ行った帰り道。
彼は運転席にゆうきは助手席にいた。
「えっ!どこ?どこ?どこー?」
キョロキョロするものの、
すぐには見つけられなかった。
彼は運転中だ、ハンドルから手を離すわけにはいかない。
自分で探さなければ。
ゆうきは、必死で、目を凝らした。
数秒後、ようやく発見。
虹は左前方にあった。
あまりにも儚げな虹だった。
今にも消えてしまいそうだった。
デジカメは手元にあった。
早く撮らなくては・・・・・・
アングルを図る間もなく、ゆうきはシャッターを切った。
シャッターが降りた瞬間、虹は建物の影に隠れた・・・・・
失敗だ・・・・・・。
再度、シャッターを切った。
今度は木の陰に隠れた・・・・・。
またしても失敗。
車の通りが多い国道だ。
路肩なんてない。
前にも後ろにも車がある。
反対車線もビュンビュンと車が走っている。
車は止められない。
再再度、シャッターを切る。
モクモクとした雲しか撮れなかった。
少しずれてしまったようだ。
虹はどんどん薄まっていく。
早く、早く、早く・・・・・。
気持ちばかりが焦る。
何度目だろうか。

Cimg9780

 やっと、虹らしき姿をとらえた・・・・・。
「撮れた~!」
思わず歓声を上げた。
窓の外を見た。
どんなにキョロキョロしても、
どんなに目を凝らしても、
虹はもうどこにもなかった・・・・・。

 儚すぎた。
 美しすぎた。
 神秘的すぎた・・・・・。

 

 

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