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2010年2月

2010年2月27日

待ちぼうけ?

Photo  生き物の姿を写真に撮るのは難しい・・・・・。ゆうきは以前ここに記した。それが野生の生き物であればなおのこと。目の前に対象となる生き物がいるときに限ってデジカメを持参していなかったり、気配に気付かれ逃げられてしまったり・・・・・。野生の生物は愛玩動物よりもずっとずっと警戒心が強い。
 二日ほど前、とある公園の芝生広場で思わぬ光景に出くわした。すぐ目の前に野鳥が止まっている。ゆうきたちの存在に気付いていないのか逃げる気配がない。
「シィーッ、動かないで・・・・・・そのまま、そのまま・・・・・・・。」
「上手く撮れるかな・・・・・・・?」
人の話し声が鳥類にどのように聞こえるのかはわからない・・・・・・。でも、でも、ゆうきたちが交わす会話は自然と囁くようなひそひそ声となっていた。
 結果・・・・・・大成功!初めて野鳥の姿をとらえることが出来た。
「やったね!」
ゆうきは声に出さずにガッツポーズをした。ただ、残念なのはこの野鳥の名前がわからないこと。どこで生まれたのだろう・・・・・・・。大人?それとも子供?この近くに巣がある?
時折、体の向きは変えるけれどもその場から離れようとしない。何を思っているのだろう・・・・・。途方にくれている?ただ単にこの場所が気に入っているだけ?もしかしてもしかしたら誰かを待っているのかな?よく見ると空を見上げているように見える。もしそうだとしたらきっときっと大切な誰かに違いない。だって、ゆうきたちが写真を撮り終えしばらくしてもなおその場を離れなれる様子すらないのだから。春一番が吹いた午後の公園で素敵な素敵な出会いをした。
 あれから二日、あの鳥さんは大切な誰かと会えたのだろか・・・・・・?会えているといいな。もうじき、この公園は様々な春の花が咲き乱れる。美しい花々をぜひとも大切な誰かさんと愛でて欲しい・・・・・・・。心からそう願う・・・・・・。

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2010年2月24日

柔らかな

Photo  ゆうきの実家の畑で採れたねぎ。洗って泥を落とし一番外の皮をむいて写真を撮ってみた。長さは正確に測れないが(曲がっているので)5cm.~25cm.と様々。太さは麺棒位のものから男性の親指くらいのものまでこれまた様々。スーパーの袋に半分ほど何十本とあるが真っ直ぐなものは一本もない。みんながみんな曲がりんぼう。とにかくふぞろい。写真のねぎはゆうきの目で見て一番形が良いと思うものだ。文章だけでは伝えづらいので鉛筆と並べた。このねぎはぬめりが強い。(強すぎて細かく刻むのはかなり困難)香りも強い。(刻んで食卓においておくと隣の部屋まで香ってくるほど) 市販の葱よりも柔らかく辛味がまろやか。ゆうきがずっとずっと慣れ親しんできたねぎだ。ネギでもなく葱でもなくねぎと表したい。

 ゆうきが中学生くらいの頃、祖母が夜食を作ってくれたことがある。試験勉強でイライラして半泣き状態だったゆうきの前に自家製のねぎ味噌をお湯で割って作った即席の味噌汁をそっと置いてくれた。「体が温まるから・・・・・。」 それだけ言って祖母は部屋を出ていった。ねぎ味噌で作った味噌汁は熱々で涙が出るほど美味しかった。明日からもがんばれる・・・・・パワーが沸いてきた。「がんばれ!」と言葉で言われるよりもずっと効果があった。

 あれから四半世紀以上の時が流れゆうきは中学生の娘の親となった。
おぼろげなレシピを頼りに、ねぎ味噌を作ってみた。明日から期末テストの娘のために。
今日、このねぎ味噌で即席味噌汁を作ってやろうと思う。母から娘に送るエールだ。

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2010年2月22日

風土

Photo  実家の庭に車を止めた瞬間、あるものが目に飛び込んできた。懐かしさが込み上げてきて興奮した。
 「ねえねえ、廊下に干してあるあれ芋がら(里芋の茎)?」
挨拶もそこそこに詰め寄った。
「そうだよ。」
ゆうきの剣幕に母は目を丸くした。
ドタバタと廊下に行き、芋がらに触れてカサカサという音と日向の香りを楽しんだ。
 どういう巡り会わせなのだろう・・・・・・・。結婚してから、芋がらを目にすることはなかった。実家には何度も足を運んでいるはずなのに。ゆうきは幼い頃から、里芋そのものよりもその茎である芋がらの方か好きだった。煮物、汁物、他の具材には目もくれず芋がらばかりを欲しがった。器に盛られた芋がらを一本一本大事そうに口に運んでは、くにゃくにゃとシコシコの中間のような食感を楽しんだ。
 「煮物にするといいよ。」
ゆうきの芋がらを愛でている様子を喜んだ母は、帰り際、一房持たせてくれた。

 家に帰り早速調理開始。何回の何回も食べてきたのに自分で料理するのは初めて。上手く出来るかな?ちょっぴり緊張した。
 まずは干ししいたけと昆布で出しをとり、そこに刻んだ芋がら、人参、ゴボウ、油揚げを入れる。(出しをとった後の干ししいたけと昆布も一緒に投入)醤油と砂糖と料理酒で味を整え後は弱火でじっくりと煮込むだけ。具材に火が通るにつれ、なんとも表現しがたい懐かしく優しい香りが台所いっぱいに広がる。早く食べたい・・・・・・・。すごくワクワクした。
匂いに導かれるかのように娘が台所に入ってきた。出来立てホヤホヤの芋がらの煮物を親子で味見した。芋がら特有の食感は十分に生きている。味もまずまずだ。調理成功!二人顔を見合わせ同時に微笑んだ。
「美味しくできたね。」
「うん・・・・・・・。」
これはここの土地ならではの日差しと風が作った風土の味だなと思った。
(熱々のところを映したため湯気でちょっとピンボケになってしまいました。わかりづらくてごめんなさい。)

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2010年2月20日

ハイカラな

Photo  37年前の春、ゆうきは保育園に入園した。それまで祖母にべったりのおばあちゃん子だったゆうきは、強い戸惑いを感じた。何しろ人に預けられるのは初めて、家族の監視抜きで同じ年頃の子供と接触するのも初めて、はさみやのり、クレヨンといった道具をあたえられるのも初めて・・・・・・・あれもこれも何もかもが初めてづくしなのだから。自分のおかれている状況がわからず頭の中は大パニック。ゆうきは保育園にいる間中泣きまくった。歌を歌っている時も折り紙をしている時もおやつの時さえも。保育室のガラスが割れんばっかりに泣き叫んだらしい・・・・・(あまりよく覚えていないが少し大きくなってから家族が教えてくれた。)当時のゆうきの様子は後に伝説となった。
「とにかく泣いて泣いてよわった。(困った)お前を保育園においてくる時は地獄だった・・・・・・。」
 嫁ぐその年まで言われ続けた。
 そんな日々が続いたある日、
「ゆうきちゃん、今日は土曜日だから早くおうちに帰れるよ。」
と担任の先生から一個のドーナッツを差し出された。これを食べたら帰してくれるんだ・・・・・・。そう解釈したゆうきは夢中でドーナッツにかぶりついた。甘い香りと共に初めて経験する味が口いっぱいに広がった。
「これ、美味しい・・・・・・・」
泣いたカラスが笑った。手を油だらけに顔中を砂糖だらけにして完食した。当時、ゆうきが住む町には洋菓子店がなかった。ファミレスもスーパーも遠く離れていた。コンビニがなかった時代、まん丸で真ん中に穴が開いた甘いパンとの出会いは衝撃だった。家に帰り祖母に保育園でどんなに美味しいものを食べたかを身振り手振りを交えて一生懸命説明した。
「ゆうきは保育園でハイカラなものを食べて来たんだね。」
 祖母はにっこり笑いながら頭をなでてくれた。保育園ってそんなに悪いところじゃないなって感じた。ゆうきの中で、土曜日=ドーナッツ=ハイカラという図式が成り立った。毎日が土曜日だといいのに・・・・・って思った。

 あれからいったい何回の土曜日を経験したのだろう・・・・・・・。
久しぶりに暖かく穏やかな天候となった土曜日の昼下がり、キッチンでドーナッツを揚げた。ハイカラとは程遠い形だがあの頃を振り返るには十二分な味に仕上がった。

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2010年2月17日

トンネル

Photo  2月に入ってから雪の日が多い。着雪注意報が出るほどではなく、長時間降り続くというのでもなく、淡い粉雪が毎日のように舞っている。時間帯も明け方だったり昼過ぎだったり夕暮れ時だったりとまちまち。玄関ドアを開けるとまず目に飛び込んでくるのは雪だ。
 粉雪が舞う昼過ぎ、町外れを少しドライブしてみた。この日霧が深く、空も白なら道路も白、周辺の山も木々も全て白。白、白、白、見渡す限り白一色の世界だった。
 「見ろよ。トンネルだよ。トンネル。」
林道を走っている時、夫がつぶやいた。
 「えっ、ここにトンネルなんてあったっけ?」
前方に目を凝らすと、雪と氷の重みで両脇の樹木の枝が垂れ下がっていた。道をふさぐではなくちゃんと車が通れるであろう高さと道幅は保っている。
「うん、確かにトンネルに見えなくもないよね。」
「デジカメ貸せよ。」
「天然のトンネルだよね。」
後続車がないのをいいことにしばし見入った。林道がトンネルと化すには、雪が多すぎてもダメだし(重みで枝が折れてしまう)、日差しがあってもダメ(雪が溶けてしまう)、風が強くてもダメだ。いくつもの気象条件と少しの偶然からなる。自然が織り成す自然ならではの自然にしか出来ない産物と言えよう。小動物や野鳥が多いこの林道。人以外の生き物たちはこの情景を見て何を思うのだろう・・・・・・ふとそんなことを考えた。
「ひぇ~冷た~い!」
車の中にいるのだから頭の上に雪が落ちてくるわけないのに、トンネルを通過する瞬間、ゆうきは頭を下げ目を閉じた。

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2010年2月15日

瞬間

Photo   16年前のあの日ゆうきは朝からソワソワと落ち着かなかった。仕事をしていても気もそぞろ、話しかけられても上の空。あの人にチョコを渡したい・・・・・・。ありがとうの気持ちを伝えたい・・・・・・そのことで頭がいっぱいだった。あの人に飲みに誘われていた。でも二人きりではない。あの人の友人たちも一緒だ。果たしてチャンスは訪れるのか・・・・・。
 午後7時、ゆうきが恐る恐る地酒が売りの居酒屋の暖簾を潜ると、彼と彼の友人たちはすでに集まっていた。ちょっとだけホッとして彼の隣の席に着きコートを脱いだ。ポケットに忍ばせた小さな包みの存在を確認しながら・・・・・。
その日の数ヶ月ほど前から彼には色々と相談にのってもらっていた。仕事のこと、友人のこと、人生のことetc.。彼は大人になりきれず悩んでばかりだったゆうきの話をよく聞いてくれた。受話器を握り締め泣きじゃくった夜もあった。彼はゆうきが泣き止むまで電話を切らなかった・・・・・・。彼の思いやりにどれだけ救われたかわからない。
心からのありがとうを伝えよう・・・・。ただそれだけ。集った人達の他愛のない会話を交わしながゆうきは必死でチャンスをうかがった。運よく?会計をする時になって彼が先に外へ出た。ゆうきは慌てて後を追った。
「〇〇さん、これ私の気持ちです。」
人生最大の勇気だった。
「ありがとう・・・・・。」
温かい笑顔に胸が熱くなった。
あの日あの瞬間のありがとうの気持ちがいつの間にか大好きに変り、やがて名前までもが変った。

 家族みんなでチョコレートを食べる・・・・・・と言うのがゆうき一家のバレンタインデー。
儀式と言うほど厳かではない単なる習慣だが、結婚以来かかしことはない。
今年は、ゆうきが焼いたチョコレートケーキを囲んだ。家族のことは愛おしい・・・・・・でもゆうきが本当に愛おしいのは自身の思いを伝える瞬間なのかもしれない。

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2010年2月13日

氷の朝

Photo  冷たい雨が夜更け過ぎにみぞれに変り明け方まで降り続いた。家の中にいても暖房器具がないと寒くて葉がガチガチなる。外の様子はどうだろう・・・・・。気になって恐る恐る玄関のドアを開けた。
 「うそ・・・・・。」
思わずつぶやいた。目に入るもの全てが凍り付いている・・・・・。道路はもちろんのこと、家々の屋根も車も目の前の空き地の枯れ草も民家の庭先にある樹木も・・・・・・みんなみんな冷凍庫から出てきたばかりのような状態だった。朝が早いためか(午前6時を少し過ぎた頃)それとも寒さのためか付近に人の気配はない。静かな静かな朝だ。夫は職場に着いたとさっき連絡があった。娘が起き出して来るまでにはまだ間がある。ゆうきは、ダウンジャケットを羽織りデジカメを手に外へ出た。ここに住み始めて十年余り。何度も冬を越しているがこんな朝は初めてだ。氷に閉ざされた町、町全体が凍て付いて・・・・・今まで物語の中だけだった光景が目の前に広がっている。ゆうきは震える手で何回も何回もデジカメのシャッターを切った。興奮が感激に感激が感動へと変った。「ひょっとしてゆうきは夢を見ている?」と心の片隅で思った。これから先、おそらくそう何度も目にすることはないであろう光景を瞼と心に焼き付けた。

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2010年2月10日

がんばれ!

Photo_2   ここのところ寒暖の差が激しい。立春辺りから最低気温がマイナス10℃を下回る日が数日続き、「まるで冷凍庫の中にいるみたいだね。」と話していたら、昨日は最高気温が15℃を上回った。わずか一週間足らずの間に20℃以上もの気温差を体感したことになる。春めいた陽気で町中を占拠していた雪山が溶け道路は川と化し、グラウンドと言うグラウンドはグジャグジャの悲惨な状況となった。「気温の差が激しすぎて体がついていかないですね~。」って今朝、近所の女性が話していた。学校帰りの娘のシューズはびしょびしょ・・・・・・。ちらりと見かけた猫も歩きにくそうだった。三寒四温って厳しいな・・・・・。
 自ら体が動かせる動物たちはまだ良い・・・・・・。温かい場所に移動したり何らかの形で暖を取ることが出来るから。身動きが出来ない植物たちはどうだろう・・・・・・。
 今日、買い物帰りに立ち寄った公園で黄色い小さな花を見かけた。(写真)タンポポに似た花。春先になるとよく見かけるが名前がわからない・・・・・・。小雨模様で冷たい風が吹く中、花開く瞬間を心待ちにしていた。人よりも直に寒暖の差を体感しているはずなのに、それに屈している様子はない・・・・・・。健気でシャンとしていて小さな小さな花なのに存在感があって・・・・・・。気が付くとしゃがみこんでいた。なんていう名前なんだろう。姿どうりの可愛らしい名前だと良いな。どんな花言葉を持つのだろう。素敵な花言葉だと良いな。だってこんなにも人の心を引きつけることが出来るのだから。
 ゆうきは、花を見かけるといつも密かに「がんばれ!」と声をかけているが、今日は、この名も知らぬ花から温かい声援をいただいたような気がする。

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2010年2月 8日

教え

Photo  夫がパンの耳を大量購入してきた。最初こそ珍しがってつまんでいた娘だが、そのうちに飽きて手を出さなくなった。パンの耳は、まだ大量に残っている。そこで、ゆうきはパンの耳をサラダ油でサッと揚げて熱々のうちにきな粉をまぶした揚げパンを作った。三皿作ってお値段は70円弱。かかった時間は15分程。危うくゴミ箱行きとなるところだった固くなったパン耳がおやつへと変貌を遂げた。
  ゆうきには、物心つく頃から言われ続けていることがある。。それは「食べ物もぜったに粗末にしないこと。」箸の持ち方よりも挨拶の仕方よりもまずそのことを躾けられた。ゆうきには甘い祖母もそのことだけは譲らなかった。「飯粒一つ残したらダメだ。罰(ばち)が当たるぞ!」言われ続けた。実際、ご飯、味噌汁、おかずと全部食べきるまで席を立つことを許されなかった。「うちはどうしてこんなに厳しいんだろう・・・・・〇〇ちゃんの家ではこんなことを言われないのに・・・・・・・。」口に出さなくてもずっと不満に感じていた。
 ある時、ゆうきは、家庭科の調理実習でサンドイッチを作り、その際、大量に出てしまったパン耳を家に持ち帰った。その日は調理実習で作ったサンドイッチを学校で食べて来た。当然のことながらあまりお腹はすいていない。これ以上食べたら夕食が食べられなくなる・・・・・。ゆうきは、台所にそのまま放置した。次の朝、パン耳は固くなっていた。多少の後ろめたさを感じながらもそのまま学校へ行った。学校へ着くとパン耳のことなんか忘れてしまった。午後になりお腹をすかせて帰宅した。台所からパチパチという音と共に揚げ油の匂いが漂ってくる。ゆうきは、そっと台所に足を踏み入れた。大皿いっぱいの揚げパンが目に飛び込んできた。「パンが勿体無かったから作ったんだよ・・・・・・。」祖母が笑顔で言った。固くなったパン耳が美味しそうなおやつに変身した。ゆうきは夢中で頬張った。食べながらパン耳を放置した自分を恥じた。「食べ物を無駄にしてはいけない。その食べ物に携わった人のことを考えてみろ。」 怒鳴りつけれれるよりも優しく諭されるよりも身にしみてわかる体験となった。

即席のきな粉揚げパンを、学校帰りの娘は美味しそうに頬張った。この子に教えなければならない大切なことってまだまだたくさんある。

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2010年2月 6日

楽しみ・・・・・

Photo   雪が降った後の楽しみ・・・・・ゆうきには雪景色を愛でる他にもう一つ楽しみがある。それは、雪だるまを見つけること。幼稚園、保育園の園庭に、小学校のグランドに子供がいるであろう民家の庭先に。普段は見向きもしない場所だが雪が降った後だけは違う・・・・・。どこから見ても完璧な形の雪だるま、所どころに泥をつけた雪だるま、ちょっといびつな雪だるま・・・・・・。当たり前のことだけれど一つとして同じものはない。それぞれがそれぞれに愛着のある表情をしている。
 子供の頃、雪だるまを作った後はドキドキだった。壊されていないか、溶けて形が崩れていないか、雪だるまの安否を確認しに行くことが日課となった。一日に何度も足を運んだこともある。雪だるまが壊れていると泣きそうになり、雪だるまが作った時のまま現存しているとホッとした。雪だるまに話しかけたり、お友達と称して自分が作った雪だるまの周りに小さな雪だるまを何個も何個も作った。自身が毛糸の手袋をびしょびしょにして作った雪だるまは、話しかけてはくれないけれど、向こうから近づいてきてはくれないけれど大切な大切な友達だった。
  写真の雪だるは、自宅から数十キロ離れた(ゆうきが住む地域よりも雪が少ない)とある観光スポットの駐車場脇の芝生で見つけた。この近くには、幼稚園も保育園も小学校も民家もない。雪が降ったのが1日の月曜日でこの雪だるまを見つけたのは翌々日の水曜日だ。作った子はどんな子なんだろう・・・・・・。いつ誰と作ったのかな。なんだか数十年前にゆうきが作った雪だるまによく似ている気がする。ひょっとしたら写真には写っていないどこかで雪だるまのことを気遣っているのかな。
  寒さが厳しい日が続いている。あれから三日。あの雪だるまさんは今頃どうしているのだろう。人間にとっては過酷な寒さも雪だるまにとっては絶好の状況であることは間違いないだろう。元気かな?元気でいて作った子の心を和ませていて欲しいな。

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2010年2月 3日

雪の跡

Photo_2   ゆうきが住む地域は、冬の最中である12月や1月よりむしろ春が間近の2月、3月の方が降雪量が多い。立春間近の一昨日昼過ぎから昨日の未明にかけて雪が降った。最終的な積雪は26cm.。昨日、今日と最高気温さえも3℃を下回った。日は長くなったけれど、春は暦の上だけだ・・・・・・。
 大雪から一日が経過して除雪作業がだいぶ進んだ辺り周辺をドライブした。特に目的地を定めずに足の向くまま気の向くまま・・・・・・・。雪景色を愛でたい・・・・・・とゆうきは思っていた。以心伝心?車は町中を通り抜け、雪深い林道へ向かった。後続車がない事を良いことに?彼は何度も車を止めた。ゆうきはその度に、窓を開け風景を心に焼き付けた。この地からの雪景色は数え切れないくらい見てきたが一度たりとも同じだったことはない。一期一会とは景色にも言える事なのかもしれない。雪が降った後の楽しみが”雪遊び”から雪景色に変ったのはいつの頃からだか・・・・・・。青空に映える雪景色を目の前にして絵本の世界へ迷い込んだような錯覚を覚えた。

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2010年2月 1日

濡仏さま

Photo  長野にドライブに行った際、善光寺まで足をのばした。テレビでしか見たことがないお寺さんに、一度は行ってみたいとずっと思っていた。
 人が多い・・・・・境内に足を踏み入れてまず思った。学生に家族連れ、団体ツアー、外国人の観光客もたくさんいた。
 まずは、本堂で参拝。心静かに手を合わせた。厳かな雰囲気にただただ圧倒され、自分がここにいることが信じられなかった。
参拝を済ませた後、境内をゆっくりと散策する。
 歴史ある建造物たちに言葉を失うばかりだったが、中でもゆうきの心をひきつけたのは、濡仏さま。(写真)優しいお顔にまずは吸い寄せられた。濡仏さまには鳩がたくさん止まっていて、すごく平和な雰囲気で・・・・・・・・ゆうきは、ただ見つめることしか出来なかった。濡仏さまは、今のこの世の中を、人間たちのことをどう見ているのだろう・・・・。優しいお顔の濡仏さまに悲しい思いをさせたくない・・・・・・と思った。
 
 

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