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2010年7月10日

雲の向こうから

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 芦ノ湖スカイライン展望台から見た芦ノ湖。
間近で眺めるのとは、また雰囲気が違います。

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 少し先にある反対車線の展望台からは富士山がみられるのですが、この日は・・・・・・。

 久しぶりに神奈川周辺をドライブしてきた。(二人で) 大涌谷、少し足をのばして湯河原、特に目的意識を持つでもなくゆっくりと散策した。二人で食事して、二人で海を眺めて・・・・・帰り道に選んだのは芦ノ湖スカイラインだった。この道路は有料だけあって、数箇所ある展望台からの眺めはどれも皆素晴らしい。連日のように多くの人々が訪れ、一様にカメラを構える。芦ノ湖スカイラインの展望台は、ゆうきにとって、ゆうきの家族にとって、義妹夫婦にとって忘れなれない地である。

 今から10年前、群馬に住む義妹が、北海道出身の婚約者と義母を伴って、ゆうきの地元に遊びに来た。三人は、前日から箱根の温泉ホテルに宿泊していて、ゆうき一家がそちらに出向く形で落ち合った。北海道出身の彼とは初対面。義弟になる人とは言え、向こうの方が年上。正直言ってどう接すればいいのかわからなかった。思いは夫も同じらしく、とりあえず挨拶はするものの後が続かない・・・・・・。ぎこちない雰囲気のまま、ホテルを出た。北海道で生まれ育った彼は、まだ一度も富士山を見たことがないと言う。ならば富士山をぜひとも見せてやりたい・・・・・・。義妹、義母、ゆうき夫婦は共通の思いを抱いた。だが、その日は薄曇り。空には晴れている箇所もあるのに富士山周辺だけは厚い雲に覆われていた。彼らは前の日も天気に恵まれず、富士山を見られずじまいだったらしい。嘆いてもても仕方がないのでとりあえず観光を。芦ノ湖で遊覧船に乗って、水族館で魚を見て・・・・・・。楽しいでいる様子なのは当時4歳だった娘オンリー。大人たちは、口にはださねど、しらけた雰囲気だった。
6人で食事して、箱根を後にすることになった。その時に通った道が芦ノ湖スカイライン。時刻は午後3時過ぎ、もう少ししたら日が暮れてしまう。彼は明日には北海道に帰ってしまう・・・・・・。富士山を見せるとしたら、スカイラインの展望台が最後のチャンスだ・・・・・・・。
ゆうきは祈るような気持ちになった。「お願い、お願い、一瞬だけでもいいからお願い・・・・・・・。」 助手席で一心に手を合わせた。何度も何度も富士山方面を確認した。声にならない願いを噛み締めた。ほとんど半泣き状態だった。
 思いが通じたのだろうか、スカイラインを通過し終わる頃、雲の切れ間から、富士山が姿を見せ始めた。 
 あの日、あの時の彼(義弟)の感激の表情をゆうきは一生忘れない。ゆうきにとっては見慣れた富士山、でも、彼にとっては・・・・・・・。よっかった~!顔で笑って心で思いっきり泣いた。

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 あの日と同じようにスカイラインを通り過ぎる直前になって雲の切れ間から富士山が姿を見せ始めた。そうそう、義弟が初めて見た富士山もこんな感じだった・・・・・。   

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

 富士山は私にとっても特別な山です。
義弟さんの気持ち、よくわかります。

私が初めて目の前で見たのは結婚して4ヶ月後、夫と2人富士山方面へ1泊旅行した時でした。
目の前に現れた富士山は赤茶けた色をしていて…「あれがそうなの?」驚いた声を上げたのを今も覚えています。
てっきり白い帽子をかぶった姿が常だと思っていたもので…とんでもない無知ですね!
夫にはいまだに笑われます(^^;)

投稿: えぐham | 2010年7月10日 20時54分

富士山はとっても不思議!
見ていると元気が出るし、勇気が出てくる!
でも箱根辺りではお天気によっては富士山が雲で隠れてしまうそうですね。
かえって東京や千葉の方がくっきりと見えるのかな?
今日の富士山、10年前の富士山は同じようにゆうきさん一家を温かく迎えてくれたんですね。よかったねー

投稿: ちさと | 2010年7月10日 21時06分

芦ノ湖の方までいかれたんですね。
夏休みになると一気に混雑しそうですが、今はまだそうでもないのかな?
雲の切れ間からの富士山もいいですね^^
実は我が家からは富士山が見えません^^;
西側の山が近すぎるんです。
3~4階建ての建物に上がれば丹沢の山々の間から見えるんだけど。
東に5~6キロ移動していくととってもきれいに夕日の中の富士山、とか見えるんですけどね~。
北海道の方じゃあ、なかなか見る機会がないですよね。
嬉しかっただろうなぁ。

投稿: しま | 2010年7月11日 10時31分

富士山には不思議なパワーがきっとあるんですね。
ゆうきさんの願ったのと同様に
皆が心の中で、このシラケムードを一掃させる為に
富士山を見れる事を願ったと思います。
きっと、義妹夫婦さんには良い思い出になったと思います。

投稿: ふぃる | 2010年7月11日 11時11分

こんにちは
本州の端っこにいるねんねさんにとっても、富士山は特別な存在です。
義弟さんやゆうきさんの思いが通じたのでしょうね、姿が見られて、良い思い出になったですよね。
芦ノ湖スカイラインからの展望はまるでスイス、アルプスみたい。少し遠出されてこんな素敵なところにいけるなんて、羨ましい。
最後の富士山の画像は、日本画みたい。今日は外国と日本の2通りの風景を見せていただいて、感謝です。

投稿: ねんね | 2010年7月11日 14時55分

えぐhamさま

毎日のように富士山が見られる環境に生まれ育ったためか、「富士山が特別な存在。」と言う感覚が、結婚するまで理解できませんでした。

県外出身の夫は、未だに富士山を見ると感激します。彼のキラキラした瞳を見ると、自分が以下に恵まれた場所で生まれ育ったかを強く感じます。
義弟たちが来たときも、「富士山を見せてやりたい・・・・・・。」の思いは彼の方がずっと強かったと思います。

折に触れて富士山の写真を撮りたがる彼、我が家のマイピクチャは富士山の写真で一杯です。

投稿: ゆうき | 2010年7月11日 20時44分

ちさとさま

富士山が見える環境に生まれ育って41年、富士山がくっきりと見える日は、心なしか元気が出ます。

以前、埼玉方面から富士山を見たことがあります。
予想していたよりもずっと大きく綺麗に見えたのでびっくりでした。


雲の切れ間から見え隠れする富士山を見ていたら、あの日、あの時の思いが甦ってきました。

投稿: ゆうき | 2010年7月11日 20時52分

富士さんて日本人の心の拠り所みたいな
所がありますね。

それにあの形も日本人好みですし。

義弟さんが感動されたのもわかります。
何度見ても富士さんはやはり日本一の山です。

投稿: patapataokan | 2010年7月11日 21時03分

しまさま

この日は、夏休み前の平日だったので比較的、道路はすいていました。
あと数週間すると、連日のように数珠繋ぎになると思います。

見えそうで見えない場所は、我が地域にも多々あります。
ちなみに私の自宅からも周辺の建物に阻まれて見えません。
富士山を眺めるには、高い建物に上がるか、建物が少ない場所に行かないと・・・・・
子供の頃に比べて、眺められる場所は少なくなりました。

北海道出身の彼、感激も一入だったようです。

投稿: ゆうき | 2010年7月11日 23時38分

ねんねさま

県外の方とお話をすると、必ずと言っていいほど、富士山のことが話題に上ります。
皆が皆、富士山に対する憧れが強くて・・・・・そのたびに、自分が住む環境が以下に恵まれているかを実感します。

雲の切れ間からの富士でありましたが、見せてやることが出来て良かった・・・・・10年経った今でも思います。

芦ノ湖は、間近で見るのと、展望台から見るのとではだいぶ雰囲気が違います。
湖畔の風景は、もう少し日本的です。

投稿: ゆうき | 2010年7月11日 23時49分

ふぃるさま

すっぽりと雲に覆われていていたのが、スカイラインを通り過ぎる頃になって、徐々に雲が切れてきて・・・・・・。富士山パワーのすごさをしみじみと実感しました。

絵葉書を連想させるくっきりはっきりした富士山を見るよりも返って良い思い出となったようです。

投稿: ゆうき | 2010年7月11日 23時58分

okanさま

日本人の拠り所、富士山、毎日のように眺められる環境に感謝したいです。

今まで、様々な山を見てきましたが、やはり富士山が一番です。

義弟の思いが叶って本当に良かったです。
彼らと共にまた富士を眺めるのが私の夢です。

投稿: ゆうき | 2010年7月12日 00時05分

富士山のそんな思い出があったんだね。
ゆうきちゃんや、義弟さんの思いが通じたんだね・・・

また、一緒に見られるといいね。
何年後になるかな~

投稿: ゆっきー | 2010年7月12日 11時18分

ゆっきーさま

空は晴れている箇所があるのに、富士山周辺だけはすっぽりと雲に覆われていて・・・・・・正直言ってあの時はもうダメかと思いました。
「富士山をぜひ見たい・・・・・。」義弟の強い思いが奇跡を呼んだんだと思います。

また、一緒に見たいけれど、北海道は遠いからね。

私はゆっきーちゃんと一緒に見られたら嬉しいな。

投稿: ゆうき | 2010年7月12日 18時20分

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