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2012年1月23日

捨てない

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 広辞苑、我が家の本棚において一番場所を取っている。昭和51年発行。小学3年生の時に叔父に買ってもらった。それからずっと、ゆうきと同じ屋根の下にある。嫁ぐ際も引っ越しの際も手放さなかった。どうしても捨てる気になれないのだ。

 

 初めて、この広辞苑を手にした時、その文字数の多さ(辞書なんだから当たり前)に苦笑いした。口では礼を述べつつ厄介なものを買ってくれたものだというのが本音だ。適当に使っているふりをして、あとは本棚に放置しておけばいいやと思っていた。だが、叔父がそれを許さなかった。来る日も来る日も、ゆうきに辞書の引き方を指導した。
 大人になって思う。人に何かを教えることは容易いことではないと。身内であればなおのことじれったかったり相手のペースが読めなかったり・・・・・・。叔父は諦めなかった。怒鳴ったり怒ったりもしなかった。物覚えがよろしくない姪っ子を、なだめすかして、辞書に向かわせた。最初はやる気のなかったゆうきも、叔父の熱心さ完敗した。出来るようになるかもと思うようになった。結果、ゆうきは辞書が引けるようになった。辞書を引けるようになったことをきっかけに読書好きになった。折に触れ、自分の思いを綴るようにもなった。ブログ 「勇気を出して」のルーツをたどると、最終的に、あの頃の叔父の指導に行きつく。

 

 叔父は2年前に病に倒れ、この世を去った・・・・・。以来、この広辞苑が叔父そのものに思えて仕方ない。捨てない。この意志ある限り絶対に。そう決めている。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

広辞苑って分厚いんですよね~
何でも、売ったり捨てたりする私も
さすがにこの分厚い同じく古い広辞苑だけは
家の本棚に置いています^^
私は辞書の引き方を、自分で発見したタイプでその時に
「そっか~こういう風にすれば良いんだ~」って感動した事を未だに覚えています。
なぜか、小学校低学年の時に国語辞典にはまった私でした(^^ゞ
お陰で、感じが強い子に→国語辞典だけど。
息子は小学校1年生の時に漢和辞典にはまってて
似たような物に興味がいく、遺伝子に笑えました(苦笑)

投稿: ふぃる | 2012年1月23日 21時32分

今晩は
 勉強家だったのが解りますよ。
 随分と使い込んでいる辞書ですね
 でも小学校3年の時って随分早くにいただいたんですね
 強制されなくて、自然に辞書に慣れ親しんで行くように持っていかれた小父様の情熱に脱帽です
 ねんねさんもこんな小父様がいたらきっとお勉強が好きになっただろうなぁ
  

投稿: ねんね | 2012年1月23日 21時46分

こんにちは~

ゆうきさんて凄い!
普段から、ご両親にもご家族にも感謝の気持ちを忘れずに過ごしているのも知ってるし、
物を大切にするし、、、
素晴らしいです;:゙;`(゚∀゚)`;:゙
私、ゆうきさんのブログと出会って、はっと気づかされること多いんだぁ~。

それにしても、3年生に広辞苑って。。
それを根気よく教えてくれた叔父様。
我が娘は今3年生ですが、広辞苑を買ってあげても、鼻紙にもならないでしょう(失笑)
私も叔父様のように根気強くないのですが・・・(失笑)

投稿: サンサラ | 2012年1月24日 11時59分

私も広辞苑捨てることができずに
置いています。

今はほとんどネットで調べてしまうので
ほとんど使うこともないのですが
なぜかあると安心みたいな所があるんです。

でもゆうきさんの叔父さん、とても
優しくて素敵な方だったんですね。

広辞苑を見るたびに叔父さんのことを
思い出されるのではありませんか?

投稿: patapataokan | 2012年1月24日 17時22分

ふぃるさま

本当にそうですよね。
分厚くて重い。
手にするたびずっしっときます。

ふぃるさんはご自身で辞書の面白さに気付かれたんですね。
素晴らしい!私は、叔父の指導がなかったら、ずっと辞書が引けないままだったかもしれません。

コツをつかんだのでしょう。その後、辞書で苦労した覚えはありません。娘への指導もスムーズにいきました。
足は遅いけれど、辞書を引くのはとても早いです。

投稿: ゆうき | 2012年1月24日 18時51分

ねんねさま

小学3年生の時から数えて30年余り、常に人生の視界の中にあります。大人になってからもずいぶんとお世話になっています。
古いけれど、とても頼りになる存在です。

大人になって思い返しても、叔父の指導法は素晴らしかったと思います。
今更ながら、叔父に感謝です。

投稿: ゆうき | 2012年1月24日 19時00分

サンサラさま

 叔父の熱心さには、私の両親さえも脱帽でした。
あの頃のことは、今でも話題になります。
 

 辞書が引けるようになって、私は世界が広がりました。
ですから、感謝せずにはいられません。

まだ小さかったからよかったのかも。
もっと大きくなってからだったら、反抗期に突入していて、(広辞苑に)見向きもしなかったと思います。
 

投稿: ゆうき | 2012年1月24日 21時14分

okanさま

 この広辞苑だけは、何があっても捨てられません。ほとんど使うことがなくなってしまってもです。

 書店などで広辞苑を見かけると、あの頃がよみがえります。
優しくて誠実な叔父でした。

 主人も私の思いをわかってくれて、本棚で一番目立つ場所に置いてくれました。


投稿: ゆうき | 2012年1月24日 22時16分

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